連載第1回のプロから見て「日本の空港」は何がダメなのかには大きな反響があった。中には「記事の内容は間違っている。日本の券売機だってクレジットカードを使用できる」という指摘があった。確かに、特急券用のものなど、一部では使用できる券売機もあるようなので、正確ではなかったかもしれない。
しかし、ここで問題にしたのは、最も需要が多い「普通乗車券」を売る券売機では、クレジットカードを使用できる機械がほとんどないため、訪日客からの評判が良くないことだ。むろん、批判をする場合には、現実を正確に描写しなければならないと考えている。正確な記述ではなかった点をお詫びしておきたい。
とはいえ、日本の空港には根深い問題があるのは事実だ。第2回も日本の空港の問題点を指摘したい。
「東京の都心に出るには羽田空港が近いって聞いて使ってみたけれど、成田エクスプレスで新宿に直接向かったほうが全然ラク。二度と羽田なんかに行かない」と語る、上海に駐在するセバスチャンさん。羽田の国際化復権の加速に努力している人々には聞き捨てならないコメントだろう。
何が問題なのか、詳しい話を聞いてみた。
羽田から都心へ出るのは難しい
状況はこういうことだったらしい。
まず、羽田から新宿まで直行するJRの路線はない。なんだかモノレールとやらが空港と都心とを結んでいるが、どう見ても「遠回り」になる。試しに、別の鉄道駅があるというので行ってみたら、途中まで行って山手線に乗り換えろと。
しかし電車はたくさん出ているけれど、結局どの電車が東京の方向に向かうのかよくわからないし、「ラッシュ時にそんな大きな荷物を持って電車に突入するのはオススメしない(よく聞いたら、「ラッシュ、メニーピープル。ビッグバッグ、ノーグッド」と言ったらしい)」……と言われ、結局タクシーに乗ったら、首都高速で渋滞にハマって1万円以上かかってしまった。
こんな顛末だったそうだ。
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