「万引き老人」がここまで蔓延してしまう理由 やる前に「させない」工夫が必要だ

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高齢者犯罪で最も多いのは窃盗で約3.5万人と断トツの多さ
東洋経済オンラインに集いし労働者・学生・市民諸君!「若き老害」こと常見陽平である!前回に引き続き、高齢者の万引きについて『万引き老人』(双葉社)の著者であり、現役万引きGメンの伊東ゆうさんとの対談をお届けする。今回は万引きを防止するための対策についてもお伺いした。ぜひ、ご覧頂きたい!

財布に50万円入っていても…

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伊東 ゆう(以下、伊東):一方で、少数ですが、生活にまったく困っていない人もいます。過去に高い地位についていたことが多く、万引をして捕まったにもかかわらず、過去の職歴自慢をする人さえいます。

編集部註:一般刑法犯の検挙人員数を年齢別に見ると65歳以上は約4.7万人に上り、14~19歳に次ぐ水準。全体の数は約25万人と10年前から3割強も減少しているにもかかわらず、高齢者の数は約1割増加している。高齢者犯罪で最も多いのは窃盗で約3.5万人と断トツ 

 

たとえば、値の張る茶葉を万引した老人がいました。免許証をみると高級住宅街に住んでいる。捕まえてみると、財布の中には50万円入っていました。なぜ盗んだのか聞くと「町内会の会合で配って、みんなに喜んでもらおうと思って」と言います。

気前のいい人だと思われたい。そんな虚栄心があるのです。過去に高い地位についていた人ほど、こういったタイプが多いように思います。女性の中には、わざわざブランドもののバックを使って万引する人もいます。

常見 陽平(以下、常見):生活をダウンサイジングできず、万引をしてまでも、自分が退職後も一流であることを誇ろうとするのですね。うーん、根深い。

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