会計士のスキルが活きるキャリアとは?

【キャリア相談 Vol.9】

何かにつけ不確実性の高い現代。一生安泰の仕事も、未来永劫つぶれない企業も存在しない。自分の仕事に明日があるのか――それをつねに考えておかないといけない時代だ。 この連載では、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談を募集。外資系金融、コンサル、ライブドア、企業再生コンサルなどを渡り歩き、数多くの業界やスタートアップに精通する塩野誠・経営共創基盤(IGPI)パートナーに、実践的なアドバイスをしてもらう。

【Vol.9】 会計士からのキャリアチェンジについて
 初めまして、大手監査法人に勤務する20代後半の公認会計士です。塩野さんに専門職のキャリアチェンジについて相談させていただきたいと思い、投稿致しました。
 私は現在、大手監査法人に勤務し、企業の会計監査などにあたっていますが、業界の景気が悪く、将来が描きづらいこともあり、今後の方向性を考えています。このまま専門家としていくか、思い切ってまったく違う方向へキャリアチェンジするか、あるいは専門性を生かしつつ違うフィールドへいくか、悩んでいます。
 日本においては公認会計士というと難関な専門職というイメージですが、海外では敷居が低いこともあり高度な専門職というイメージはあまり強くありません。
 私は海外の監査法人でも勤務していたこともあり、痛感しているのですが、徐々に会計のように言語や物理的な障壁の低いものはどんどん海外へと仕事が流れ、あまり日本人として日本で働くメリットがなくなってきているように感じています。
 将来的には、直接的でも間接的でも日本の発展に役立つような仕事をしたいなと、漠然と思っております。
 塩野さんから見て、私には(あるいはこうした専門職の人には)どういったキャリアプランがあるのか、またどういうマインドでキャリアを考えたらいいのかご意見を聞かせていただければ幸いです。
 (20代後半会計士 監査法人勤務)

リスクとリターンが合わなくなりつつある

今回は監査法人にお勤めの20代後半の公認会計士の方からのご質問ということで、若手公認会計士のキャリアについてお話しさせていただきます。

(撮影:尾形文繁)

私の勤めるファームでも監査法人出身の公認会計士が多く、また、採用面接でもよくお会いしますので、そこでの私の所感を交えてご説明できればと思います。

まず公認会計士を取り巻く環境ですが、2006年の新試験制度から合格者が前年の2倍以上に増え、大手監査法人への就職や監査法人内部での昇進が難しい状況になっていきました。一昔前のように大手監査法人のパートナー(監査法人における経営陣にあたるメンバー)を目指し少数の合格者が一斉に競争し、パートナーになったら安泰という状況ではなくなっています。

まずパートナーになることが難しくなっており、もしも厳しい競争を勝ち抜いてパートナーになったとしても、何か企業に不祥事が起きたときには責任を追及される監査報告書にサインすることは、ある意味でリスク・リターンが合わないものになっています。

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