“黒字化”でも続くシャープ綱渡り経営

資金繰りは結局、外部頼み

本当に、状況は好転したといえるのか。

1日、シャープは2013年3月期の第3四半期累計(12年4~12月期)決算を発表した。説明会で奥田隆司社長は「5四半期ぶりに(営業)黒字転換ができた」といつになく晴れやかな表情を見せた。

奥田社長が強調したのは、第3四半期(12年10~12月期)3カ月間の営業黒字26億円。年間売り上げが約2.5兆円の会社にしては極めて心もとない数字だが、直前四半期(12年7~9月期)の営業赤字が747億円だったことを考えれば大幅な改善といえる。

IGZOスマホが救済?

「すごいことが起こったんですよ」。年初、大阪市内で開かれたある賀詞交歓会で片山幹雄・シャープ会長は熱く語った。胸ポケットからおもむろに取り出したのは白色の「アクオスフォンゼータ」。シャープが世界で唯一量産する「IGZO液晶」を搭載したスマートフォンだ。

昨年11月に国内で売り出したこのスマホは、電池が従来品の2倍長持ちする省電力が売り。調査会社BCNの販売台数ランキングで昨年12月に1位となり「アイフォーンに勝ってしまった」(片山会長)という。

冒頭の説明会でも「スマホが収益改善にかなり貢献した」と奥田社長もそのヒットをアピールした。ただ、決算の中身を冷静に見れば、IGZOスマホの業績への貢献度はそれほど大きくない。

次ページ迫る「3・26」
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