都知事選、告示直前「宇都宮不出馬」の衝撃波 鳥越俊太郎氏が「絶対有利」になった

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7月13日午後、日本記者クラブでの公開討論会に参加した宇都宮健児氏(左端)。その後、出馬を取りやめた(写真:日刊スポーツ/アフロ)

東京都知事選告示日前日の7月13日夜、宇都宮健児元日本弁護士会会長が突然出馬を取りやめた。宇都宮氏はこの日の午後に日本記者クラブで開かれた公開討論会で、「基本的に出馬の意思は変わらない」と語ったばかり。その理由として、「鳥越(俊太郎)氏の政策を見ていない。野党4党の政策協定があるのかどうかも不透明」と政策の不在を強調していた。

宇都宮氏は納得した上で不出馬を決めたわけではないようだ。「戦うべしという人が多かった。支援者が戦うなら、私自身も野党の推薦がなくても戦う用意はあるという思いだった」。軍資金として自宅から200万円を持参したという宇都宮氏は、出馬に向けて決死の覚悟があったことを強調してみせた。

また「(野党統一候補の)選定過程が全く不透明。密室の中で決まっている」と、鳥越氏を選ぶまでの過程や方法についての不満も口にした。

「野党統一候補」というインパクト

とはいえ、宇都宮氏が降りて野党候補を鳥越氏に統一できたことにより、革新陣営は有利さを増している。一方の保守系が有力2候補に分裂したままで選挙戦に突入したこともあり、なおさらだ。

東京都下において保守・革新の各陣営の票数は拮抗しているとみられる。7月10日に投開票が行われたばかりの参院選の結果を見ると、保守票は292万票(内訳は自民党の中川雅治氏と朝日健太郎氏153万票、公明党の竹谷とし子氏77万票、おおさか維新の会の田中康夫氏47万票、日本のこころを大切にする党の鈴木麻理子氏10万票、浜田和幸氏3万票、幸福実現党のトクマ氏2万票)、一方の革新票は265万票だ(民進党の蓮舫氏と小川敏夫氏163万票。日本共産党の山添拓氏67万票、三宅洋平氏26万票、社民党の増山麗奈氏9万票)。

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