違法民泊をめぐる京都市とAirbnbの「攻防」

観光政策監「国の規制緩和方針も問題がある」

全国で、最も「民泊」対策に力を入れる自治体といっても過言ではない京都市。国が認める方向で動いている「家主不在型」についてはネガティブだ(筆者撮影)
世界有数の人気観光地である京都における「民泊」サービスの問題を扱った短期集中連載の最終回。6月2日には「規制改革実施計画」が閣議決定され、その中で民泊新法についての基本的な方針も示された。いわゆる「家主不在型」についても、届出をすれば一定の手続を踏めば行うことができることになっている。行政は、民泊プラットフォーム会社や規制緩和の方針についてどのように考えているのか。京都市観光行政のトップである観光政策監の糟谷範子氏に話を聞いた。

 

――5月9日時点の「民泊施設実態調査」によって明らかになった市内の民泊の施設数は2700件以上あったが、最近の状況は?

今もどんどん増え続けています。民泊プラットフォームとして最大手であるAirbnb(エアービーアンドビー)社には、民泊が行なわれている場所のリストを提出欲しいと要請していますが、「個人情報の問題がある」と言って、提出してもらえていません。

Airbnb社には削除を依頼しているが・・・

サイトに掲載されている用途地域の問題から、明らかに違法になる場所も存在するので、建物自体が用途地域違反の場合、リストをこちらから渡して削除をお願いしている。しかし、実際はなかなか削除されず、動きは鈍いというのが正直なところ。

日本法人の方にお伝えしても、「あくまで本社はアイルランドで、我々は日本での広報活動が所管」と言われてしまいます。掲載された物件は商売の種ですし、削除することは抵抗があるのでしょう。違法であることを理由に削除をお願いしているのに、対応がこれほど遅いというのは問題ではないかと考えています。その間にも、違法な民泊のもとに利益をあげられている。

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