留学で「人生棒に振る人」が陥る3つの勘違い 帰国後に職がない!社会人留学の「あるある」

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カナダ・バンクーバーでの留学生活にすっかり魅了されたAさん。帰国後、思いもよらぬ事態に見舞われます(写真:emima / PIXTA)

前回記事:留学「行けばなんとかなる」思考が招く大失敗

新年度も早1カ月が過ぎました。満員電車に顧客からのクレーム、上司からの叱責などなど、ストレスの多い日本を離れて、海外でのびのびと留学生活を満喫したいと思い始めた人も多いのではないでしょうか。

しかし、せっかく一大決心して留学に臨んだにもかかわらず、帰国後、日本の現実社会に適合できないケースが増えています。今回はそんな「社会人留学の失敗ケース」を分析していきましょう。

イキイキ働く姿に惹かれ、ワーホリに飛びついたものの

就活を目的とした学生の留学と違い、社会人の留学はキャリアアップを目的にしたものが大半を占めます。とはいえ、一口に「留学」と言っても、大学・大学院留学やMBA留学などのアカデミックなものから、美容や映画などの専門技術を学ぶもの、語学の習得を目的とするもの、また留学ではないですが、最長1年間その国の滞在を楽しめるワーキングホリデー(ワーホリ)」など、選択肢は多種多様です。

■失敗留学パターン1:Tさん(27歳女性・システムエンジニア)の場合

IT関係の会社で働くTさんは大の旅行好きで、学生時代からおカネを貯めては海外旅行に出掛けていました。ただ、彼女の勤める職場・職種では得意の英語を生かすことができず、ストレスの溜まる毎日。そんな中、ネットでワーホリの存在を知ります。

そこにあったのは、オーストラリア・シドニーのカフェでイキイキとアルバイトをする人の記事でした。「これだ!」ということで、勤めていた会社を退職、半年後には念願の海外生活をスタートさせます。

最初の3カ月間は語学学校に通い、TOEICは800点をクリア。その後1年間をかけてオーストラリアの4都市を回り、カフェや農場でのアルバイトも経験し、夢のような1年間はあっという間に過ぎ去っていきました。……と、そこまではよかったのですが……。

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