卒園、卒業、入学、入社。3月と4月は新たな門出の季節だ。どういったはなむけやお祝いの言葉をおくろうか、と頭を悩ませる読者の方もいらっしゃることだろう。さらには、結婚式の祝辞や職場での朝礼のスピーチなどなど、人前で、ちょっとした「スピーチ」をする機会は案外、少なくない。今回は、そんな皆さんへの「必殺! スピーチパワーアップ術」をご紹介しよう。
皆さんの中で「これは忘れられない」という、記憶に残るスピーチはあるだろうか。きっと、人生で数限りなく聞いたであろう、祝辞や来賓あいさつ、そして訓示。筆者も、人生で何百というスピーチを聞いてきたが、後にも先にも覚えているのは、読売新聞社の入社式で聞いたナベツネこと渡邊恒雄氏のとんでもないあいさつぐらいだ。たいていのスピーチが、右の耳に入って左の耳に抜けていき、心にはほぼ何も残らない。味のないうどんをすすったようなものだ。
つまらない「あいさつ」の典型とは?
たとえば、日本の入社式のトップのあいさつ。これがまた、超ド級につまらない。大体、こんなパターンである。


















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