こんな毒舌キャラが全米を熱狂させるワケ

トランプ候補の「人心の操り方」を徹底分析

恐怖を煽る一方でプライドをくすぐる。ドナルド・トランプの人心掌握術は強烈だ(写真:AP/アフロ)

米大統領選で予想外の健闘を見せる不動産王ドナルド・トランプ。大統領になる品格も、経験も知識もない彼が、なぜこれほどまでの熱狂的支持者を生み、旋風を巻き起こしているのか。それは99%、彼の卓越した、否、「黒魔術的」コミュ力の賜物だ。今回は、希代の毒舌キャラの驚異的なコミュ術の秘密とその危うさに迫ってみたい。

毒舌で彩られた驚異的なコミュ術

この連載の過去記事はこちら

“You are fired!” (お前はクビだ!) 10数年前、アメリカに住んでいた当時、筆者の大のお気に入りだったテレビ番組が、ドナルド・トランプが主役のリアリティー・ショー「Apprentice」(弟子)だった。トランプの下でビジネスを学びたい、という若者たちが、様々なビジネスの課題に挑み、その能力をアピールし、「弟子(インターン)」の座を獲得するというもの。毎回、誰かが落とされていくのだが、トランプはその落伍者に対し、冒頭のセリフを語気荒く浴びせかけ、容赦なくこき下ろす。痛快さ、コンセプトの斬新さが珍しく、欠かさず見ていたが、その面白さはあくまでもテレビの中のフィクションとして。芸能人や起業家としてならハチャメチャに面白いが、一国の長となる政治家としての力量や資質があるかと言えば、決してそうとはいえない。

とにかく、むちゃくちゃな「暴言王」で、その発言は虚言、妄言、失言の玉手箱。

次ページ枚挙に暇がないその暴言
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