一流プロ野球選手の調整はここまで徹底する

42歳の三浦大輔はいかに調子を高めるのか

中日対DeNA21回戦 中日打線相手に力投する三浦大輔(撮影・今中雄樹=2015年9月2日、ナゴヤドーム、写真:日刊スポーツ新聞社)

毎年2月1日になると、野球ファンの間では奇妙な会話が繰り返される。

「あけましておめでとうございます!」

この日からプロ野球12球団の春季キャンプが一斉に始まり、「球春」が到来する。野球ファンにとって2月1日は「第二の正月」とも言えるアニバーサリーなのだ。

約2カ月後に迫るシーズン開幕に向けて、選手は体と技術を万全に整えていく。しかし、2カ月という時間は、かなり長く感じられる。メジャーリーグでは日本よりも3~4週間ほど遅くキャンプが始まり、しかも練習時間は短く、実戦中心。どちらが良い、悪いという話はさておき、日本のプロ野球キャンプを見ていると、期間が長いからか調整内容に選手の哲学が透けて見えることがある。

特に確固たる技術を持った一流選手ほど、調整をチームから委ねられることになり、独自の色が出てくる。そんな「調整力」を持ったプロ野球選手の取り組みにスポットを当ててみたい。

最年長投手の徹底した「投げ込み」

今やプロ野球の最年長選手になったのは、昨年12月に42歳になった横浜DeNAベイスターズの三浦大輔だ。今年プロ25年目を迎える大ベテランは、「ハマの番長」という荒々しいニックネームとは裏腹に、キャンプでのストイックな取り組みが知られている。

入団間もない若手でも「肩は消耗品」という考え方をする投手がいるなかで、三浦は徹底して「投げ込み」によって自分の体をつくりあげていく。ブルペンで1日100球を超えることは当たり前で、多い日には200球、300球を上回ることすらある。今年のキャンプ期間中の合計投球数は2000球を超える見込みだという。三浦は「若い頃からこのやり方なので、今さら変えられない」と笑う。

次ページ地道な「積み重ね」で体にしみ込ませる
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