山本昌はなぜ50歳まで現役を続けられたか 左腕に隠されたプロ野球生活の壮絶な苦闘
1984年ドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。以来、左のエースピッチャーとして50歳まで現役としてマウンドに立ち続けた「山本昌」。2015年10月7日、50歳にして最後のマウンドにのぼり輝かしい選手生活にピリオドを打った。
プロ在籍期間32年間という年月はプロ野球史上最長の在籍年数を誇り、その中であげた通算勝利数は219勝、さらに49歳での史上最年長勝利など数々の記録を打ち立てている。
そんな伝説の男にTBSテレビ『ジョブチューン』(次回は1月23日<土>よる7時放送~)のスタッフが「引退した今だから話せる秘話」を聞いた。
プロ史上最大級の危機とは?
山本昌は、現役生活32年間で、581試合に登板し公式試合だけでも5万球以上の球を投げてきた。もちろん、練習も含めるとこの数字を遥かに超える多くの球数を投げ込んでいる。そんな過酷なプロ生活でヒジを酷使しすぎてしまった結果……なんと、左腕が曲がらなくなってしまったという……!
彼の腕は、ほぼ90度位までしか曲がらず、完全に真っすぐ伸ばす事もできないほど変形してしまっている。「顔を洗うのがちょっと大変かなってくらいです。ただ、左手で自分の首は触れないので、今はネクタイを締めるのが大変。」と山本は話す。
プロ野球の投手がいかに過酷なスポーツか、それを32年間も現役としてやり遂げることがどれほど人間離れしているかを、彼の左腕は物語っている。