中国AIIBは、のっけから課題が山積している

「格付けなし」で、どう資金を調達するのか

アジアインフラ投資銀行(AIIB)の本部ビルが正式に開業した(写真:REUTERS/China Daily)

年明け早々に、人民元安と株安のダブルパンチに見舞われた中国経済。1月19日に発表された2015年のGDP成長率は前年比6.9%と、25年ぶりの低さだった。習近平政権は引き続き構造改革路線を掲げており、共産党機関紙の人民日報は中国経済について「V字回復はありえず、L字になる可能性がある」と書いている。

経済成長率の低下がどこで止まるのかを計りかね、世界の投資家が中国の動向に神経質になっている。中国経済への期待値はこの1年で大きく下がり、今も底が見えない。

発足時点の参加国57カ国は、想定外の多さ

『米中経済戦争』ではAIIBとTPPが象徴する米中の主導権争いを徹底取材(上の書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

中国が主導する国際開発金融機関のアジアインフラ投資銀行(AIIB)が1月16日に設立式典を終え、いよいよ本格的に業務を開始した。昨年3月に英国をはじめ欧州諸国が、雪崩を打ってAIIBへの参加を表明したのは記憶に新しい。中国の経済力への期待ゆえだったが、打って変わって荒天のもとでの船出となった。

そのAIIB参加国は発足時点では中国を含めて57カ国だが、さらに30カ国以上が加盟を申請しているという。AIIBは中国が50%以上を出資し、中国が運営を主導する銀行になるはずだった。ところが、欧州勢の参加によって、中国の議決権比率は26.1%まで下がった。中国は現時点では重要案件についての拒否権を持っているが、今後に加盟国が増えればそれが失われる可能性もある。

ここまで参加国が拡大するというのは中国にとっても想定外だった。

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