新幹線を超えろ!日独仏「高速鉄道の攻防」 ドイツ高速列車に2階建て100系の影響が
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1964年10月に東海道新幹線が開業するまでは、高速列車の「夢」は最高時速200kmだった。その夢が新幹線によって世界で初めて日本で実現すると、それに刺激された鉄道先進国では時速200kmの列車の開発が進んだ。
ドイツ、フランスでは在来線を最高時速200kmで走る旅客列車も誕生したが、フランスの高速鉄道TGVが開業したのは東海道新幹線から17年後の1981年のことで、ドイツのICEの開業はそれからさらに10年後の1991年6月であった。
新幹線に追いつけ追い越せ
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新幹線の高速試験車300X
TGVの開業までは、東海道新幹線が世界一の営業運転速度である時速210kmを誇っていた。これを忌々しい思いで見つめてきたのがフランス国鉄で「日本に追いつけ追い越せ」とばかりにTGVの開発を進めた。
TGV=「Train a Grande Vitesse=最も早い列車」という思いあがった命名からもその気持ちが分かろうというものだ。TGVは最高時速260kmで開業した。
その後、鉄道の進化は時速300km超の時代へとさらに突き進んでいった。その先駆けを築いたのは、フランスのTGVとドイツのICE、日本の新幹線試験車両300Xという三大高速列車の試作車による速度記録だった。
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