同書はノンフィクションに分類されており、オライリー氏自身も初めに「この本に書かれていることはありのままの事実」と書いているが、これをノンフィクションとして扱うのは違和感がある。同書の中には、多数の歴史的認識の誤りや、歪曲表現が散見される。前述のラジオ番組でも、旧日本軍が第2次世界大戦中に2000万人もの中国人を殺害したという記述の情報源を聞かれ、「1930年代に行われた残虐行為については、米国の新聞もレポートしており、記録として残っている。ただ、米国人の記者がたくさんいた欧州と違って、太平洋諸国にはほとんど記者がいなかったうえ、マッカーサーによる言論統制が厳しくほとんど事実が伝えられていない」と答えている。
さらに、オライリー氏は最終的に米国が原爆投下を決めた背景には、日本古来の「武士道」を重んじる文化が大きく関係していると指摘。日本を降伏させるには核兵器の使用以外に手段はなく、日本侵攻を未然に防ぐことによって多くの命を救うことができたと結論づけている。前述のラジオ番組では、「日本人は極端に熱狂的で狂信的であり、武士道にのっとって天皇のために死ぬような人たちだった。小さな子どもも、女性も含めてみんなそう生きていた」と語っている。つまり、「そういう国民と戦うのは、ドイツ人と戦うのとは話が違う」というわけだ。
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