前述したSNS運用の仕方からもそれがわかります。経営トップ個人のSNS発信に対し、広報や法務による統制は機能していたのか。危機管理広報の原則「情報発信の一元化」「リーガルチェック」「炎上チェック」が働いているようには見えませんでした。そうしたグループの本質を、意図せず世に知らしめたのが今回の会見だったと思います。
謝罪会見は「誰のため」か
謝罪会見は、経営者が語りたいことを発表する場ではありません。緻密に設計され、事態沈静化やダメージコントロールを具現化する場です。
今回の会見で、謝罪も技術的な説明も行われました。しかし被害者や取材陣、そして世間の人々が知りたい事実と、創業者が伝えたいことや理念にズレがありました。個人の思いを蕩々と語る企業トップと、それを誰も制御できていないように見えてしまった会見設定は、悪い意味で印象に残る「伝説的な会見」となってしまったと言えるでしょう。
組織としてのガバナンスに疑義すら生みかねないこの会見は、不正アクセス被害以上のダメージをグループに呼ぶかもしれません。


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