具体的なターゲットは、35年に全国30カ所の水素ステーションと、それを成り立たせるだけの数のFCV大型トラック1500台の稼働というもの。経済産業省としては、この水素大動脈構想を核に、モビリティだけでなく、発電などより幅広いジャンルでの水素利用拡大を狙うという。
また水素活用のために、水素を含み、より扱いやすいアンモニアでの利用も想定している。水素とアンモニアの製造は、国内だけに限らず化石燃料由来のブルー、再生エネルギー由来のグリーンの輸入も見据える。生産国はアメリカやインドになるという。
ばら色の未来は、長い挑戦の先にある
水素が社会実装されたときに大切なのは、日本に水素を「作り」「貯め」「運び」「使う」技術が備わっていることだ。
そのためには、高い技術力とノウハウ、充実した社会インフラが必要となる。だが、それら水素関連の要素は、まだまだそろっていない。
だからこそ、水素大動脈構想では、10年近い時間をかけて、わずか30カ所の水素ステーションという小さな目標になっているのだろう。そういう意味で、水素が日本に完全に社会実装されるまでには、もう少し長い時間を必要とする。
今や当たり前に使っているLNGでも、1969年の発導入から、サプライチェーンをゼロから構築し、社会実装と言えるまで何十年もの時間がかかっている。水素も同じように、少しずつ、しかし、確実に普及していくはずだ。期待しよう。


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