またこのインタビューでは、撮影後に監督がコンサートに行って、アイドルとしての森田があまりに輝いていたことのギャップに驚いたと語っている。
そして、この言葉は、今回の『mentor』の末澤誠也にも通底してくるようにも思える。『ヒメアノ~ル』と同様に、アイドルにアイドルらしからぬ役を演じさせるという点で共通していることはもちろん、末澤のアイドルとしての面以外の本質に触れたようなハマったキャスティングだった。
「人生は、ちゃんと狂っていく。」が映画のキャッチコピーだが、幼い頃に犯した罪を15年間背負い続け、引きこもり生活をし、その後関係者への謝罪に傾倒していく拓海は、悲しさと狂気を同居させなければいけないキャラクターである。
末澤が「悲しみを抱えた狂った奴」を体現できたワケ
末澤は、関西ジュニア時代に「狂犬」との異名を持ち、今でもそれがバラエティ番組などでいじられることもあるなど、“狂”の点ではバッチリである。メインビジュアルの拓海の笑いも、“狂”がピッタリの不穏な表情だ。
一方の“悲しさ”に関してだが、末澤は猫背にしたり減量をしたりといったことで拓海に近づいていったというし(※3)、磯村勇斗も、役として会っていない空白の時間を「末澤くんが目の死んでいる具合や、暗い感じなどで埋めてきてくれました」と語っている。(※1)
この作品が成立するためには、簡単に言えば拓海が“悲しみを抱えた狂った奴”である必要性があるのだが、末澤はそれを体現できていると言っていいだろう。
さらに、展開に関わるため詳述は控えるが、この拓海という役にはある種のカリスマ性も求められる。Aぇ! groupのプロデューサーの役割を務めるSUPER EIGHTの横山裕は末澤に「あなたには華があります」と評し「カリスマとはこういうこと」とも付け足している。


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