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ライフ #神童だったあの子の今

「高卒で働いていた元神童」父が他界して家計に余裕がなくなり…新聞配達→ニートを経て《33歳で東大合格》した背景

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30歳になってから東大受験を始めた青戸さん
30歳になってから東大受験を始めた青戸さん(写真:青戸さん提供)
  • 新倉 和花 東京大学法学部卒・麻雀プロ
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翌日も、また少しだけ取り組む。毎日続けられるようになったら、少しずつ時間を増やす。最初から頑張りすぎず、勉強することを日常に組み込んでいった。それでも、周囲の受験生が長時間勉強していると聞けば、気になる。

青戸さんも一度、1日10時間勉強したことがあった。ところが、その一日で疲れ切ってしまい、続く1週間ほど、勉強に取り組めなくなったという。

長く勉強できた一日の後に、勉強できない日が続く。それでは、自分には合わない。以後は1日3時間ほどを基本に、その時間に集中するようにした。

人がいる場所では気が散る一方、自宅が無音でも落ち着かない。そこで、雨音や焚き火の音などの環境音を流した。孤独を感じるときには、カフェのざわめきや、人が歩く音を流すこともあった。自分が続けられる量と、集中できる環境を探していった。

塾講師としての経験が自身の受験にも生きた

勉強の方法にも、塾講師としての経験が生きた。

参考書を読んだら、その内容を頭の中で生徒に教えてみる。あの生徒なら、どう説明すればわかるだろう。この生徒には、どんな図を見せれば伝わるだろう。説明しようとして言葉に詰まれば、自分の理解が足りないとわかる。そこで調べ直し、納得できるまで学び直した。教科書を読めば理解できる自分の感覚のままでは、勉強に苦手意識のある生徒には伝わらない。相手に合わせて内容をかみ砕いてきた経験が、自分の理解を確かめる方法になった。

一方、子どもの頃から必要性を感じなかったノートは、受験勉強でも使わなかった。

「数学はチラシの裏に問題を解いて、終わったら捨てました」

参考書の内容をまとめ直す代わりに、教材そのものを繰り返し使う。世界史では例外的に、表計算ソフトで自分用の年表を作った。ノートを作るかどうかより、自分が理解し、説明できるかを重視した。

高校時代に苦手だった数学にも、変化があった。塾で教えるために小・中学校の内容から学び直し、その土台の上で高校数学に取り組むと、以前はわからなかったことが理解できるようになったという。

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