とりわけ数学は苦手になった。テストの点数が一桁だったこともあり、苦手意識が強く残ったという。そんな高校2年のとき、父が病気で亡くなる。家計に余裕がなくなり、大学進学についても考え直すようになった。目的のないまま自分が大学へ行くより、働いて家計を助けたほうがいいのではないか。3歳下の妹には学びたいことがある。自分より妹を進学させたほうがいいのではないか。
それまでは、周囲と同じように自分も大学へ行くのだろうと思っていた。しかし、その進路を選ぶ理由を、自分で考える必要が生まれた。
大学進学を考え直し、新聞奨学生をしながら専門学校へ
高校3年の春、ゲーム雑誌で見つけた記事が、次の進路を決めた。
新聞奨学生として働きながら、ゲーム制作の専門学校へ通う道だった。好きなゲームに関われて、母に学費の負担をかけずに済む。青戸さんは申し込み、5月には進路が決まった。
だが、上京後の暮らしは、想像以上に忙しかった。
午前3時前に起きて朝刊を配り、学校へ向かう。戻れば夕刊の配達がある。翌朝に備えて寝ようとすれば、自分の時間はわずかしか残らない。友人と遊ぶ時間も欲しく、睡眠は足りなくなった。ゲームを楽しむことと、仕事とすることの違いも見えてきた。2年制の学校だったが、2年目の夏頃にはほとんど授業へ行かず、新聞配達だけをする日々になったという。


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