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ライフ #カラスに蹴られるその日まで

不気味な「カラスの群れ」が絶対に襲ってこないことを証明しよう…ボスもおらず縄張りもない、"烏合の衆"の言い得て妙

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カラス 群れ
ヒッチコックの『鳥』や『バイオハザードIII』のようなことは起こりません(イラスト:タナカケンイチロウ)
  • 松原 始 動物行動学者、東京大学総合研究博物館・特任准教授

INDEX

上野公園で美術館に行った後、駅に向かって歩いていると、カラスに出くわした。

ベンチに座っている男性の後ろに4羽ほど、さらに周辺の樹上にも4、5羽いる。上野公園には小規模だがねぐらがあり、餌も多いから、いつもカラスの集団がたむろしているのだ。

公園で水浴びするカラスの群れ(写真:筆者提供)

チラチラとこっちを見ながら口々に「カア」と鳴く、黒い軍団。その嘴は太く長くアーチを描き、先端が尖っている。この集団が突然、襲いかかってきたら? そしていっせいにあの鈍く光る嘴を叩きつけてきたら?

カラスの群れが襲ってくるのはフィクション

という恐怖にとらわれるのは無理からぬことなのだが、はっきり言おう。映画の見すぎだ。ヒッチコックの『鳥』、あるいは『バイオハザードIII』にも出てきたが、あれはあくまでフィクションである。

理由は簡単。群れているカラスは繁殖していない個体で、命がけで守るほどのものを持っていないからである。

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