以前の記事に書いたように、カラスが人間を攻撃するのは雛を守ろうとする時だけだ。
野生動物にとって、子孫以外に命がけで守るべき相手はいない(自分に迫る危険ならさっさと逃げればいい)。そして、公園で群れているカラスは子育てをしていない。よって公園で群れているカラスは人間を攻撃しない。以上、証明終わり。
もちろん、群れているカラスがうるさいとか、ゴミを荒らされるとか、そういう被害はある。だが、間違ってもいっせいに襲いかかってきて次々に嘴をぶっ刺されるなんてことはない。
カラスの親玉が部下に命じて人間を襲わせることもない。「そのお菓子くれない?」と寄ってくることはあるかもしれないが、それを断ったところで襲ってはこない。
安心してほしい。あれはコンビニ前でダベっている学生と同じだ。少々うるさいことはあるかもしれないが、別に危なくはない。
群れにいるのは、繁殖していない独身カラス
カラスの巣立ちは5~6月、独立するのは夏の終わりから秋にかけてが普通だ。親元を離れた幼鳥は、非繁殖集団である「群れ」に加わり、独身時代を過ごす。生まれた翌年にはまだ生殖腺が発達しておらず、そもそも繁殖できないようである。
カラスが何歳から繁殖するのかは非常に難しい問題だ。これを確かめるには、その年生まれのカラスを捕獲して標識し、継続して観察しなければならない。だが、カラス(に限らないが)は独立するとどこかへ行ってしまうので、ちゃんと追跡できた例はほとんどない。
東京でたまたま観察された例では、ハシブトガラスが繁殖まで3年かかったという記録がある。これは色素異常で薄い褐色になった珍しい個体で、そんな色のカラスはおそらく東京に1羽しかおらず、生まれた年と繁殖を開始した年が記録されていた。


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