――一般生向けだけで124校ですか。
相佐:はい。しかも求められるレベルを見ると、英検3級や4級を基準にしている学校がたくさんあります。海外で暮らした経験がなくても、日本で英語を学んできた子が十分に届くレベルです。
難関校も英語入試を導入
――具体的には、どんな学校があるんでしょう?
相佐:形式は大きく分けて、英語の試験を当日受けるタイプと、英検の級を点数に換算する「みなし得点」タイプがあります。最近増えているのは後者ですね。
たとえば実践女子学園の英語資格入試では、国語か算数の試験に、英検の級を換算した点数を加えて判定します。3級で60点か70点、準2級で80点か90点、2級以上なら100点です。桐蔭学園中等教育学校のグローバル入試も、国語・算数に英検の級に応じた点数を加えます。こちらは3級で60点、2級以上で100点です。
――3級から使えるとなると、ぐっと身近になりますね。
相佐:そうなんです。さらに大きかったのが、最難関校の一つである豊島岡女子学園が、2025年度に「算数・英語資格入試」を新設したことです。算数の得点を2倍にして、英検の級に応じたみなし得点を加え、300点満点で判定します。1年目は3回の入試で合わせて286名が志願し、32名が合格しました。
――「若干名」の募集にそれだけ集まったわけですね。
相佐:はい。校長先生は、4教科入試と併願する受験生が多かったことから「受験勉強も英語の学習もしっかりとされているご家庭が多い」と話しています。2026年度には頌栄女子学院も、国語・算数に英検のみなし得点を加える「英語利用入試」を新設しました。出願の条件は英検3級以上です。
――帰国生入試とは別に、ということですか?
相佐:そうです。どちらも一般生向けの入試回の中に設けられています。慶應義塾湘南藤沢中等部の一般入試も、4科目か「国語・英語・算数」の3科目かを選べます。しかもこの一般入試の出願資格は「帰国生入試の出願資格がない者」です。英語入試は、もはや帰国子女だけのものではないんです。
――とはいえ、「小学生で英検1級」なんて話を聞くと、やっぱり特別な子の世界だと感じてしまいます。
相佐:実は、小学生が英検の上位級に挑む光景自体は、昔からあるんです。少し古いデータですが、2010年度には英検1級を受けた小学生が188人いて、そのうち24人が合格しています。最年少は9歳でした。準1級を受けた小学生も1738人いました。


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