この4年間で、一度しかチームをポストシーズンに導けなかった新井貴浩監督は、再三にわたって辞意を表明したという。球団としても後任監督を探したはずだが、このタイミングで「火中の栗を拾う」指導者はいなかった。そこで仕方なく新井監督に「続投」を要請したのではないか、と見られている。
不祥事への対応のまずさ
前述のとおり、広島東洋カープには親会社がない。他の11球団には親会社があり、その多くは日本を代表する大企業で、弁護士や危機管理の専門家を抱えている。球団の不祥事に際しても、親会社のノウハウが生かされるはずだが、広島の場合「個人商店」の次元で右往左往している印象が強い。
1969年、西鉄ライオンズの選手が暴力団関係者と組んで「敗退行為(八百長)」を仕組んでいたことが発覚した。翌1970年には事件が拡大し、西鉄の4人の選手が永久追放されるなど、多くの選手が処罰された。主力選手を失ってチームが低迷する中、観客動員は70年の58万人から71年は36万2600人と激減し、球団経営も不振に陥り、西鉄ライオンズは身売りに追い込まれた。
端的に言えば、不祥事への対応のまずさによって、ファンや社会が球団に「不信感」を抱いたことも、その一因だったと考えられる。
すでに遅きに失した感はあるが、広島東洋カープは社会に対して「誠意」を見せるべきだろう。


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