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ライフ #おとなたちには、わからない

社会的地位の高い父の暴言・暴力 首を絞められかけ、持ち物を壊され、心の病に…それでも彼が親ではなく自分を責める訳

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今回お話を聞いたのは父親から虐待を受けていた智史さんです(写真:筆者撮影)
  • 大塚 玲子 ノンフィクションライター
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智史さんからもらったメッセージを読んで、少しひっかかっていたことがありました。それは、2度の入院や、心身の不調でダウンしたことについて、「責任を負うのは自分」と繰り返し書いていたことです。

「智史さんが入院したのはお父さんのせいなんだから、『責任を負う』というのは違うのでは?」と筆者が尋ねると、智史さんはちょっと考えて、こんなふうに言いました。

「そうなんですけれど……。でも、父がそれを何とかしてくれるわけではないから、やっぱり自分で何とかしなきゃいけない。ということはイコール『自分の責任なんじゃないか』って。それで、自分を責めちゃったりするところもあります。(父のしたことと自分の責任を)切り離したいんですよ、本当は。そこができれば、もうちょっとラクになるのかなと思うんですけれど」

今も「父から『虐待を受けた』と言っていいかわからない、言うと『大げさだ』『親子なんだから』などと言われ、叩かれる気がする」と話す智史さん。

しかし、今年の春にニュースになったプロ野球・巨人前監督の行為――自宅で娘の襟元をつかみ、投げ飛ばした――について、「あれで通報なら、うちはたぶん100回くらい通報されている」といいますから、大げさと言われることはないのでは。

そもそも、子ども本人が心や体に深い傷を受けているのなら、他人からなんと言われようと、それはやはり虐待なのではないでしょうか。

それでも父親を理解しようと…

現在は両親と離れて暮しており、めったに顔も合わせないという智史さん。

話を聞くと、智史さんなりに父親を理解しようとしていることもよく伝わってきました。

父親は周囲から「気難しいけれどユーモアのある人」と思われていること。父方の親戚は穏やかな人が多いのに、父親だけがゆがんでいること。大人になってから、職場でいじめられるような経験をしたらしいこと。昔の写真を見返すと、父親がつらそうな顔をしていること――。

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