もし1対1でなく、専門職の人が間に入って仲裁してくれるような仕組みがあれば、父親と直接、対話してみたい気持ちもあるといいます。
「今の社会には、家庭内の問題にはあまり立ち入らない、という風潮がありますよね。親子は仲良くできるもの、みたいな価値観を押し付けてきて、『虐待』とか『DV』と言うと『大げさだな』って捉えて、『しょうがない』で済ませてしまう。でも、それでは自分のように人生が壊されてしまうので、起きていることに目を背けないでほしいし、うやむやにしないでほしい、とは思います」
「親の気質」による格差もある
そして、世の中には「経済的な格差」だけでなく「育ちの格差」――親の人柄や気質による子どもへの影響もあると思うので、そういった格差も是正される仕組みがあってほしい、とのこと。ユニークな発想ですが、言われてみると「確かにそうだな」と納得します。
智史さんは今も、精神科で治療を受けながら働いています。今後のことを考えると焦ってしまうと言いますが、筆者など50代になっても焦ってばかりです。「まだまだ、急がなくていいんじゃない」。そう伝えると、ちょっとだけほっとしたように、笑ってくれました。


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