ギフテッド特性の1つに、「OE(Overexcitability、過度激動 )」と呼ばれる刺激への高い感受性がある。大人になるにつれて、OEとうまく付き合う方法を学んでいく当事者も多い。
しかし、子どもの場合にはあまりに激しい感情を体験し、コントロールが難しいこともある。書籍『わが子がギフティッドかもしれないと思ったら 問題解決と飛躍のための実践的ガイド』(春秋社) では、子どもたちがOEにより「未就学児から(ネガティブな)テレビニュースを見て、他者の状況を思い動揺する」「非常に強い知的好奇心を持ち、本を貪るように読む」「極端で強烈な感情・感覚を経験する」とされている。
小学生のはるこさんがストレスに対して強く反応したのも、こうした性質が影響しているのかもしれない。そしてそれは、本人の努力ではどうにもならないものだったといえるだろう。
「心が疲れちゃっていた」思春期
地元の中学校に進学し、「オタクな中学生活」を過ごした。オタク友達と漫画を描いたり、深夜ラジオのリスナーになったり。
転機は高校受験を考え始めた頃。「地元トップの進学校に行ってほしい」という親の強い希望に、「勉強から降りた」気持ちでいたはるこさんは驚いた。家庭の「圧力」から逃げ出す方法を考え、美術科のある高校に進む選択をする。
「漫画も好きだったし、デザイナーになりたかった。美術の道に進んだ親族がいたのもあって『そうだ美術系に行こう』と思って。予備校に通って、近くの高校の美術科に進学しました」
しかし、高校にはうまく馴染めなかった。
「高校そのものは面白かったんですが、人間関係に悩んでいました。広く浅くの人間関係は簡単に作れるけど、相手に心を開いたり、何かを頼んだりすることができなかったんです」
コミュニケーションそのもの、というよりも「本音での会話」が難しかった。自分の本当の興味関心を話しても、誰にも伝わらない。そんな風に諦めてしまっていたのだという。
「今までの人生の中で、本当の思いをフルスロットルで喋っても通じない、という経験が沢山あって。『そんなめんどくさいこと考えているんだ』って言われてしまうみたいな」


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