今回の会見が教えてくれるのは、謝罪の場にふさわしい「見た目」には、3つのポイントがあるということだ。
第1に、服装や髪色を揃えて、「1つの集団」に見せる点。
第2に、顔まわりに「いつもと違う」違和感を作らない点。
第3に、表情と言葉が一致しているように見える点である。
謝罪する際の見た目のポイントは、「揃える」より「崩れを作らない」
7人は、自分たちの言葉で涙ながらに謝罪し、多くの人には第1と第3のポイントを満たしたと受け止められたようだ。しかし、第2のポイントについては、顔まわりに注目が集まってしまったことで満たせなかった。
もっとも、第3の層の受け止め方は一様ではない。Yahoo!ニュースのコメント欄には、《菊池くんの話し方、目線とか、息が多めな感じとか、芝居くさく感じてしまいました》という声もあった。表情や話し方が「自然に見えるか」も、受け手に評価されるのである。
これは、取引先や社内で謝罪する場面でも、同じことが起こりうる。服装は無難に揃える。髪型や化粧を、いつもと大きく変えない。場に合わせてトーンを落とす変化は、好意的に読まれやすい。一方で、不自然さが残る変化は、相手の注意を言葉から奪ってしまう。
謝罪の言葉は耳で聞かれるが、誠意は目で受け取られている。服装を整えただけで安心せず、顔まわりまで含めて「いつも通りの自分」に見えるかどうか。それが、謝罪の見た目の分かれ道なのかもしれない。
【参考・引用文献】
※1:Campbell, D. T. (1958) Common fate, similarity, and other indices of the status of aggregates of persons as social entities, Behavioral Science, 3(1), 14-25.
※2:Stephen, I. D., M. J. Law Smith, M. R. Stirrat & D. I. Perrett (2009) Facial skin coloration affects perceived health of human faces, International Journal of Primatology, 30(6), 845-857.
※3:Willis, J. & A. Todorov (2006) First impressions: Making up your mind after a 100-ms exposure to a face, Psychological Science, 17(7), 592-598.
※4:Maurer, D., R. Le Grand & C. J. Mondloch (2002) The many faces of configural processing, Trends in Cognitive Sciences, 6(6), 255-260.
※5:Burgoon, J. K. & J. L. Hale (1988) Nonverbal expectancy violations: Model elaboration and application to immediacy behaviors, Communication Monographs, 55(1), 58-79.
※6:「NET ViVi」2026年7月3日配信
※7:Jones, E. E. (1964) Ingratiation: A Social Psychological Analysis, Appleton-Century-Crofts.


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