これら日本の期間限定メニューを活用したとみられる商品は、いずれも28元(約660円)の皿で提供されていた。
定番メニュー以外に大量の「ストック」を持っているスシローならではのやり方だと感心した。
日本より高くても中国では受け入れられる
筆者が日本のスシローで一人で食べるときは、会計が1200円前後に収まることが多い。ところが、この日の会計は6皿とスイーツ1品で90元(約2100円)だった。中国の飲食店データベース「窄門餐眼」では、スシローの客単価は119.98元(約2800円)とされている。
円安の影響もあるが、日本人だと「スシローにしては高い」と感じるのではないだろうか。
日本では、スシローをはじめ回転寿司チェーンといえば、長らく「1皿100円」のイメージが強かった。現在は値上げが進んでいるものの、以前の価格を知っている消費者にはどうしても過去との比較が生まれる。しかし、2021年9月に進出した中国では、「1皿100円」の記憶に縛られずに展開できる。
定番のマグロやサーモンを手頃な価格で提供しつつ、過去に日本で展開した創作寿司も取り入れ、フォアグラやウニなど高級食材を使った28元皿の選択肢を増やし、客単価や利益の拡大につなげているようだ。
また、鍋料理や季節限定のドリンクなど、現地の食習慣に寄せた商品展開が目立つ中国のはま寿司に対し、スシローはデザートでむしろ「和」の要素を強調していた。
スシローは海外でも「日常使い」を強調するが、中国では高級感や特別感もちりばめ、並んでも食べたい「プチ贅沢な外食」としての立ち位置を築いている。
中国での人気を追い風に勢いに乗るスシローは、10月にアメリカにも進出する。後編では、他の外食チェーンとは異なる海外での戦い方を、取材を交えて分析する。


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