履いた瞬間の劇的な変化よりも、1年通して使った結果として「日常の腰のつらさが和らいでいること」、そして「装着した状態が身体の基準になったこと」。これが長田さんの評価につながっている。
5万円の買い物だからこそ、知っておくべき「購入前リスク」
長田さんが受けた説明では、注文した製品は原則として返品できず、購入後の作り直しや微調整も行わないという。長田さんの場合は身体に馴染んだが、万が一足に合わなかった場合にどのようなサポートが受けられるのかは、購入前に店舗へ十分確認しておく必要がある。
また、メーカーが推奨する買い替え目安は3〜4年で、表面生地の張り替えや修理などのメンテナンスには対応しているという。ただし、長田さんが使用したのはまだ1年であり、実際の耐久性がどこまで続くかは未知数だ。
足を計測して個別に製作することと、買った人が価格に見合う満足を得られるかどうかはまったく別の問題である。長田さんの体験談が示すように、履き心地の変化はわかりにくく、毎日の入れ替えも最初は挫折しそうになる。
それでも1年間使い続けた今、約5万円という価格をどう評価しているのか。もし今、このインソールを紛失したらどうするかを尋ねた。
「整体も受けているので、どこまでがこれのおかげかは、自分でもわかりません。ただ、今は入れている方が足元がしっくりくるんです。最初は室内履きに移すのも面倒だったのに、今は家でも使いたいと思う。もう一足買うには高いですけど、今使っているものがなくなったら、また買うと思います」
長田さんにとっては、もう一度自腹を切ってでも手に入れたい買い物だった。
今回の取材では、腰痛の軽減がこの製品のみによるものか、市販の数千円のインソールと比べてどの程度の性能差があるのかまでは証明できていない。しかし、「約5万円を払った本人が、1年後に納得して使い続けている」という事実は、足元や腰の不調に悩むビジネスパーソンにとって、一つの現実的な判断材料になるはずだ。


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