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「早すぎる"家じまい"の盲点」介護施設で死ねば迷惑はかからない?医師が警鐘を鳴らす令和版「姥捨て山」構想の落とし穴

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介護施設
「終の棲家」の正体と今から備えておくべきこととは(写真:mits / PIXTA)
  • 柴田 元 医療法人かぶとやま会理事長・久留米リハビリテーション病院院長
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今の日本では、自分の世話で子や孫に迷惑をかけたくないという思いから、自ら介護施設に向かうことを望む高齢者もいます。私は、これを現代版の『楢山節考』だと感じています。深沢七郎が書いたこの小説では、年老いた親が貧しい息子家族の口減らしのために山へ向かう宿命を受け入れていました。

一方で、本人が嫌だと言っているのに、家族の意向で施設に入れられてしまうケースも数多く見てきました。

自宅で倒れて救急搬送され、リハビリしてまた帰宅する。それを繰り返しながら、最後は自宅で一人、旅立たれた方もいました。

介護事業者の倒産=親の施設が消える

介護施設の急増は、もう一つの深刻な問題を引き起こしています。それが介護事業者の倒産の増加です。東京商工リサーチの調査によれば、2019年には111件だった介護事業所の倒産は、2022年に143件、そして2024年には172件、2025年には176件と、2年連続で過去最多を更新しました。

その背景には、いくつもの理由が重なっていると考えられます。まず、介護職員の確保が難しく、サービスの質を維持できなくなった。次に、入居者数の減少や過剰な事業拡大による資金繰りの悪化。そして、新規参入の増加による競争激化です。

さらに気になるのが、サ高住での事故です。読売新聞の調査によれば、2018年度から2020年度の3年間に全国のサ高住で約1万5000件の事故が発生し、そのうち死亡事故が約470件あったといいいます。

比較的自立度の高い高齢者を主な対象としてきたサ高住が、介護施設の競争が激しくなるなかで利用者獲得のために、比較的重度の要介護状態の高齢者まで受け入れるようになっているのではないかと、私は懸念しています。

もしあなたが親を預けている施設が、ある日突然倒産してしまったら、どうなるでしょうか。次の行き先を探すのにも時間はかかります。見つかるまでの間はどこで誰が親の面倒を見るのか。多くのビジネスパーソンにとって、これは決して他人事ではありません。

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