若い世代と交ざって学ぶ良さもありますが、10代や20代のスピード感やノリに気後れしてしまう大人がいるのも事実です。IH Torquayでは、同年代の仲間と落ち着いたペースで、人生の深みに寄り添った質の高い学びを提供することに強いこだわりを持っています。
また、Georgian氏は大人の留学の心構えとして、「間違いを恐れず、自分の感情や考えを積極的に言葉にすること」の大切さを強調していました。完璧な文法を話すことよりも、一歩踏み出して心を通わせる姿勢こそが、留学生活を豊かに変えていくのだと熱弁する姿が印象的でした。
絵画の前で、それぞれの人生と解釈を語り合う
学校視察を終えた筆者は、実際に「50+プログラム」のアクティビティに同行させてもらいました。向かったのは、トーキーの歴史の象徴でもある12世紀に創建されたトア・アビー(Torre Abbey)です。
参加していたのは、スイス、ドイツ、フランス、ノルウェーといったヨーロッパ各地からやってきた60代を中心とする女性たち。
ギャラリーに展示された一枚の絵画の前で、欧州から来た留学生たちが足を止めていました。作品の下に添えられた言葉について、それぞれが英語で自分なりの解釈を語っています。
ここには、テストのような正解は存在しません。
スイスから来た女性は、描かれた風景を手がかりに自身の幼少期の記憶を重ね合わせて静かに語り始めました。フランスから来た参加者は、色彩のニュアンスから独自の感情を読み解き、ユーモアを交えて表現します。
参加者たちは、これまで歩んできた人生観、自国の文化、そして自分だけの感性というフィルターを通して絵画を紐解き、拙くとも心のこもった英語でそれぞれの解釈を語り合っていました。
誰かの解釈に「なるほど」と深く頷き、時にクスッと微笑む。他者の視点に刺激を受けながら、気がつけば自分自身のこれまでの生き方や人生の歩みにも思いを馳せている。
知識としての英語を学ぶのではなく、自分の生きてきた時間や価値観を他者と共有するためのツールとして英語を使う。正解のないアートを前にした語り合いの中に、大人の留学だからこそ到達できる知的な交流の神髄がありました。


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