走りながら特に印象的だったのは、海辺の美しい風景とアート、そして地元の人々の暮らしがごく自然に結びついていることでした。コースの途中には、ルノワールなどの名画を紹介する屋外展示パネルが点在しており、画家たちが描いたキャンバスの風景と、いま目の前にある実際の景色を重ね合わせて楽しむことができます。
犬の散歩や朝のランニングを楽しむ地元の人々と、アイコンタクトと笑顔で挨拶を交わしながら進むうちに、単なる観光旅行では見えてこない、この街の日常のグラデーションが少しずつ見えてきました。
そこに流れているのは、驚くほどゆるやかな時間です。人々は海のある暮らしを慈しみ、誰も急ぐことなく、それぞれが自分の時間を豊かに味わっています。留学先を検討するとき、私たちはつい学校の設備やコース内容だけに目が行きがちです。しかし、その街で「どんな日常を過ごせるのか」という空気感こそが、大人の学び直しにおいて極めて大切な要素なのだと改めて感じさせられました。
50歳からの学び場:IH Torquayが守る大人のための環境
爽やかな朝ランを終え、この日の目的地である語学学校 IH Torquayへと向かいました。
閑静な住宅街に佇む校舎は、緑豊かな庭園に囲まれた伝統的なビクトリア様式の美しい建築です。歴史ある佇まいでありながら、一歩足を踏み入れると温かく洗練された雰囲気に包まれます。
ここで校長の Georgian Marin 氏とお会いし、学校の姿勢やプログラムについて話を伺いました。IH Torquayが特に力を入れているのが、50歳以上を対象とした「Discover Devon 50+」や30歳以上向けのプロフェッショナルコースです。
一般的に語学学校の「シニアコース」と言っても、午前の英語授業は若者と一緒に受け、午後だけアクティビティが別になるといったケースも少なくありません。しかしGeorgian氏は、「当校の50+プログラムは、授業から午後のアクティビティ、さらにはコーヒーブレイクの時間に至るまで、すべて同世代の大人だけで構成されています」と語ります。


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