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なぜモンゴル帝国はあれほど強かったのか?何頭もの馬を乗り換える遊牧社会が最強の軍隊を生み出した組織構造

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モンゴル帝国
モンゴル帝国はなぜあれほど強かったのでしょうか?(写真:churo/PIXTA)
  • 西岡 壱誠 一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当
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馬と人類との付き合いは、非常に古いものです。

かつては、現在のカザフスタン北部にあったボタイ文化の人々が、紀元前3500年ごろに馬を家畜化し、その馬が現代の家畜馬につながったと考えられていました。

ボタイ遺跡からは、馬を囲い込んで飼っていた可能性や、馬乳を利用していたことを示す痕跡が見つかっていたからです。

ところが、古代DNAの研究によって、この見方は大きく変わりました。

「家畜馬のルーツ」は、いまも書き換わっている

2021年と2024年に『Nature』に発表された大規模なゲノム研究によると、現在の家畜馬につながる系統は、ユーラシア西部の草原地帯、とくに黒海・カスピ海北方の下ヴォルガ・ドン地域を故郷とし、紀元前2200年ごろから急速に各地へ広がっていったと考えられています。

一方、ボタイの人々も馬を飼養していた形跡はあるものの、その馬は現代の家畜馬とは別の系統でした。つまり、馬の家畜化は「ある場所で一度だけ起こり、そこからすべてが始まった」という単純な物語ではなかったのです。

人類は各地で馬との関係を試行錯誤し、そのなかの一つの系統が、のちに世界へ爆発的に広がった——。

研究が進むにつれて、教科書の前提そのものが書き換わっているわけです。

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