開閉の途中の状態でも使うことができる。中途半端に開いた状態を維持できることによって、利用シーンも広がる。
例えば、多少開いた状態で横にして時計やカレンダーを表示することもできるし、上下に開いた状態で動画を視聴できる。飲食店などで動画を見ながら食事をしている人をしばしば見るが、デュオならスマホスタンドいらずで視聴できるようになるし、オンラインの打ち合わせなどでもパソコンを開く煩わしさがない。
細かいスペックについてはすでに多くのレビューが出ているが、これまで折り畳みスマホは使ったことがない筆者に響いたのは、以下の3つの使い方だ。
地図、動画視聴、スプリットビューに魅力あり
1つ目は地図。職業柄移動が多いため、日々Googleマップとにらめっこをしているが、大画面にすればより広域で位置を確認できるほか、2画面にすれば例えばメールで送られてきた住所とマップを行き来するという煩わしさがない。さらに、老眼世代には大きい地図は非常に見やすい。
2つ目は動画視聴。特に今回、ネットフリックスと連携し、例えばネットフリックスのアプリ内で予告編を縦にスクロール機能を追加したほか、そこから動画を選んで大画面で見る場合も途中で途切れることなく視聴できるようにした。
また折り畳んだ状態で置くと、画面の下部に音量や再生・停止などができるコントローラーが表示される。この状態だと、下部に微妙に動画が映り込んでいるような反射効果が見える。さらに、周囲の明るさに合わせて自動的に輝度が変わるため、映画館にいるような視聴体験ができるとされているが、実際にわずかな工夫でも没入感が増す気がした。
3つ目は、スプリットビューの使用。例えば、メールは一方の画面でインボックスを表示し、もう一方の画面でメールや添付資料を開くことができる。これも地図と同じく、行き来するストレスが軽減される。ハンズオンでは試せなかったが、スプリットビューは慣れれば色々な組み合わせによってアプリを開けたり閉じたりする手間を省くことができそうだ。
折り畳みスマホは19年に韓国サムスンが「Galaxy Fold」を発売しており、現在ではデュオの横折りタイプと(サムスンやグーグル)、縦折りタイプがある(サムスンやモトローラ)。米調査会社IDCは、折り畳みスマホの世界での出荷台数は25年に2030万台だったのが、30年には3580万台に膨らむと予測している。そのけん引役となるのがデュオだ。高額なデュオが参入することで、市場規模の拡大余地はさらに大きく、折りたたみスマホの全体における市場シェア26年の6.9%から30年には10%を占めるまでになると見る。
IDCの見立てでは、アップルの厳格な品質基準を満たすハードルが高く、発売当初の大量生産は難しいため、投入から12カ月の出荷台数は1000万台にとどまる。一方で、折りたたみスマホにおける高価格帯市場を立ち上げることで売り上げを確保することができるしている。プレミアム市場の確立は中国市場での成功も左右するとしている。
折り畳みスマホはどこまで伸びるか
端末の開閉は楽しいし、スマホにまつわる日々のちょっとしたストレスも軽減され、動画や読書もより没入しやすくなることは間違いない。
さて、それに36万円を払うかどうか。SNSを使ったり、移動中に動画を視聴したり、アプリで語学を勉強したりという一般的な使い方にとどまるのであれば、デュオの機能を使いこなしきれない可能性はある。一方で、動画視聴や読書などの「体験」を向上するにはデュオはいい。こうした中で、スマホでもなく、iPadでもなく、デュオにしかできない使い方や体験のカギを握るのはアプリだろう。
上述のネットフリックスのように、デュオにしかない使用感や体験が増えれば、端末としての魅力も増す。例えば、語学アプリであればスプリットビューを使って、片画面でレッスンをしながら、もう片方の画面で覚えられない単語をメモして単語帳を作る、といった機能なども考えられる。
スマホそのものに「楽しさ」が戻ってきたのは間違いないが、デュオならではの使い方が増えるのかどうか(そして、よりリーズナブルになるかどうか)が、一般層にも利用が広がるためのカギとなりそうだ。


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