都会にいる僕らがやっているのは、自分が勝敗を見届けられるゲームです。
打った手の成否が数カ月、遅くとも数年のうちに数字として返ってくる。だから間違えても修正できる。試行錯誤が成立するのです。
しかし浦幌町で一次産業を営む彼らのゲームでは、それが成立しません。
自分の一手が正しかったかどうかは、自分が生きている時間軸では分からない場合がある。しかも、短期の数字はむしろ良く見える。
試行錯誤ができないだけでなく、誤ったシグナルが返ってきた場合、そのツケを払うのは自分ではなく、次の世代です。
同じ「経営」という言葉を使っていても、都会の論理と自然の論理では、ルールがまるで違うように聞こえるのです。
自然の論理に向き合う、4つのマインドセット
浦幌に何度も通い、一次産業の方たちと対話するうちに、この自然の論理に向き合うためのマインドセットが少しずつ見えてきました。
僕はそれを、4つに整理しています。
人事は尽くすが、天命(結果)はコントロールできないと知る。
完璧に設計せず、ノイズが入る隙間を残す。
過去のデータではなく、「今、ここ」の土の匂いや生き物の表情を感じ取る。
頑張って時間を縮めようとしない。生物の時間軸に自分を合わせる。


※ログイン後、コメント入力が可能です。