近年、日本経済においてコーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)の存在感は増す一方である。事業会社によるスタートアップへの持ち分出資であるCVCは、既存の経営資源と外部の新しい技術を掛け合わせる、日本企業に欠けていたイノベーションの起爆剤として期待されている。
しかし現実は厳しい。勇ましく設立されたCVCプログラムも、数年で縮小や撤退に追い込まれるケースが散見される。
なぜCVCは継続が難しいのか。それは、CVCが「組織的な緊張(テンション)」を宿命的にはらんだ、いわば「両刃の剣」だからである。
経営学者であるウィジュ・ジョン=デンマーク工科大学助教授とマルック・マウラ=アールト大学(フィンランド)教授は、過去40年の研究から、CVCが直面する緊張関係を主に3つの観点で整理した。
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