この地域では「巡・金田一耕助の小径」という取り組みの一環として、2009年よりコスプレイベント「1000人の金田一耕助」が開催されており、今年も11月の開催が発表されました。
金田一耕助のコスプレをした人々が街を練り歩くこのイベント。道中には地元の協力により小説の一場面が再現されるとのことです。横溝正史作品の世界観を体感するのに最適なイベントかもしれません(公式サイトによれば、募集開始は10月頃を予定しているとのことでした)。
さらに、県内では『悪霊島』の舞台となった倉敷市の倉敷美観地区や下津井地区、『犬神家の一族』のドラマ化でロケ地となった、同じく倉敷市の「旧野﨑家住宅」、映画『獄門島』のロケ地である笠岡市の真鍋島や六島など、全域にわたってゆかりの地が存在しています。
その中で、県北の真庭市にある「旧遷喬(せんきょう)尋常小学校」は、1907年にルネッサンス様式の木造校舎として建てられ、現在は国の重要文化財として指定されている建築物です。
こちらも『犬神家の一族』ドラマ版のロケ地となりました。その他、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005年)、前出の『カーネーション』にも登場しています。
岡山で、数々の横溝ミステリーの世界観を体感
『八つ墓村』は、1951年の1作目から数えて本作で4回の映画化、さらに7回のドラマ化など、まさに国民的なコンテンツとも呼べる作品。1977年の松竹映画は配収19億9000万円の大ヒットを記録しています。1996年の東宝映画の配収も6億円にのぼりました。
テレビドラマも、NHKやTBS、フジテレビ、テレビ朝日の各系列で放送され、どれも原作から大胆なアレンジが加えられながら、いずれも人気を博しているのです。
本作の清水崇監督はインタビューで、「“見たことのない金田一”を描いてしまえないか?と、原作ファンや金田一ファンを敵に回すようなチャレンジに取り組みました」と語っています。
その取り組みの中で、ロケ地も重要な役割を果たしていると言えるでしょう。本作では、一貫して選ばれ続けてきた王道のロケ地だけでなく、新たに選ばれたロケ地も登場します。そんな意欲作に、筆者も“聖地”の観点から注目しています。


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