1/3 PAGES
「ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるためにデザインされていない」と提起する作家の橘玲氏。
多くの人は自分が幸せな人生を送っているかどうかにひとかたならぬ関心を寄せ、昨日より今日、今日より明日は幸せになれるよう努力を重ねる。
しかし、われわれが考える「幸福観」は根本的に間違っているのではないかというのだ。
このたび橘氏が解説を担当した書籍『
幸福についての世界でいちばん冷酷なお知らせ』でも「意識的に幸せになろうとしてもムリである」と書かれている。
本書を上梓したのは韓国の進化心理学者であり、幸福研究の世界的な第一人者であるソ・ウングク氏。
橘氏とソ氏が意見を交わした書簡連載、最終回をお届けします。
「ソロ」の人生を選ぶひとたち
橘玲より ソ・ウングクさまへ
旧石器時代の閉鎖的なムラ社会で進化してきた人類は、共同体のなかでの評判やステイタスを過度に気にする一方で、家族や友人などとのつながりから幸福を感じるように進化したという進化心理学の説明は説得力があります。
しかしその一方で、とりわけ第2次世界大戦が終わった1960年代以降(韓国では1987年の民主化以降でしょうか)、「自分らしく生きることは素晴らしい」というリベラルの価値観が支配的になり、地域や宗教などの伝統的な共同体は「自由な人生」の障害と見なされて解体していきました。
そしていま、欧米や日本・韓国などで家族をもたない(結婚しない)ソロを選ぶひとたちが増えています。
2/3 PAGES
3/3 PAGES
※ログイン後、コメント入力が可能です。