16日発表の自民党役員人事と同時に進められた参院執行部人事では、人事権者の松山政司参院議員会長が石井幹事長を交代させ、後任に青木一彦前参院議運委員長の起用を決めた。青木氏は「参院のドン」と呼ばれた青木幹男元官房長官の長男で、松山氏は「適材適所の人事」と強調する。
しかし、高市政権の発足以来、少数与党の参院での国会運営などをめぐって高市首相と石井氏の対立が続いてきたことは周知の事実。それだけに自民党内では、今回の石井氏の更迭に関して「松山会長が高市首相の強い意向に沿って“石井外し”を決断した」(参院自民党幹部)との見方が広がる。
議員バッジを外して臨んだ役員会
今回の石井氏解任の経過を検証すると、発端は15日午前の自民党役員会での石井氏の言動だったことが浮かび上がる。
石井氏は、高市首相ら党幹部を前に「参院幹事長として至らない点もあったが、これからもご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いします」と頭を下げた。出席者の1人は、石井氏が議員バッジを外して出席していたことから、「バッジをかけるくらいの心意気で役員会に臨んだのだろう」と、石井氏の覚悟に触れた。
その時点で、党内の関心は「松山氏が石井氏の交代に踏み切るかの一点に集中していた」(党執行部)という。
ただ、石井氏はその後の参院自民党の会合でも、自身が座長を務める参院改革協議会について「松山会長の下で結果を出しながら、自民党参院のあるべき姿をしっかり提示していく」と強調するなど、続投への強い意志をにじませていた。
しかし、それを受けて党本部の参院議員会長室で石井氏と1対1で対面した松山氏は、石井氏のこれまでの労をねぎらったうえで、参院幹事長に再任しない意向を伝えた。石井氏も「わかりました」と解任を受け入れたとされる。
だが、この「石井氏解任」の情報が党内に伝わると、「参院自民党の結束力が急低下し、少数与党の参院での国会運営が一気に不安定化する」(参院自民党の有力議員)との声が噴出した。


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