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高市首相"聖域崩し"は大誤算に終わる? 参院幹事長を更迭した「強権人事」の代償と党内に芽生える「高市降ろし」の足音

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自民党新執行部
臨時総務会を終え、撮影に応じる自民党新執行部の面々(写真:時事)
  • 泉 宏 政治ジャーナリスト
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参院有数の「党人派」として知られる石井氏は、国会対策など党務の専門家として与野党に太いパイプを持ち、「野党幹部との信頼関係を活用して、法案審議の円滑化に貢献してきた」(同)という実績があるからだ。

参院の実力者を排除した後、高市首相は少数与党の参院でどう立ち回るのか(写真:ブルームバーグ)

そもそも高市首相と石井氏の亀裂が決定的となったのは、2026年度予算の審議日程をめぐる意見対立だ。

2月の衆院選において歴史的大勝を収めたことで「高市一強」が確立する中、高市首相は例年より1カ月遅れでスタートした予算審議を、25年度内の3月末までに終えることを党執行部に強く求めた。これに対して石井氏は、国民民主党などの賛同が得られることなどを「条件」に、年度内成立に努力する考えを高市首相に伝えていた。

しかし、結果的に国民民主党の協力は得られず、高市首相は年度内成立を断念。暫定予算の編成を余儀なくされた。その際、高市首相は周辺に「一度あることは二度ある」と語り、石井氏への強い不信感を吐露していたとされる。

さらに、石井氏が予算成立後の4月、参院自民党内で新たなグループの結成に動いたことも「高市首相の警戒心を倍加させた」(官邸筋)とされる。次期総裁選での再選を狙う高市首相は「石井氏の動きが、党内の底流にあるとされる『反高市』の動きを加速させる」(同)と受け止めたからだ。

近い将来の「高市降ろし」の誘因にも

ただ、次期臨時国会での重要法案処理のカギとなる少数与党の参院での対応を考えれば、「石井氏の交代が大きなリスクを伴う」(自民党長老)のは誰の目にも明らか。石井氏は、先の特別国会でも副首都構想関連法をめぐって公明党幹部との連携で採決に持ち込むなど、強い影響力を発揮していた。

それだけに、今回の石井氏解任について、有力参院議員は「参院がめちゃくちゃになる」と指摘。自民党長老も「首相は調子に乗りすぎだ」と顔をしかめる。

官邸筋は「首相が野党との対話より官邸支配の国会運営をやる、という強いメッセージ」と胸を張る。だが、「今回の石井氏をめぐる自民党内の軋轢が、近い将来の『高市降ろし』の誘因になりかねない」(政治ジャーナリスト)との見方も少なくない。

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