ソフォスが目指すのは「シンプル」
堅牢なセキュリティを誰でも簡単に
複雑で使いにくいセキュリティ対策はもう終わり
ウイルス対策ソフトの「死」
人材難、コスト高が直撃も
情報セキュリティにまつわるニュースは年々増え、2015年も多くの事件が世間を騒がせた。16年1月からはマイナンバー制度も始まり、いっそう重要性を増すセキュリティ対策だが、準備が不十分という企業は多い。ウイルス対策ソフトで被害を最小限に抑えようというのが関の山だ。しかしそのウイルス対策ソフトだけでは、今日のセキュリティ環境においては安心できない。
「ウイルス対策ソフトは死んだ」
これは14年に業界内で話題となった言葉だが、これはもっと広く一般に理解してもらうべきだろう。以前はセキュリティ対策の代名詞だったウイルス対策ソフトだが、こうしたソフトだけで現在のサイバー攻撃に備えるのはもはや現実的ではないからだ。
ウイルス対策ソフトでは通常、定義ファイルと呼ばれるウイルスの特徴を記録したデータベースと照らし合わせ、それと一致したファイルを脅威としてウイルスを検出する。こうした方式は既知のウイルスには有効だが、データベース上にない新たな亜種のウイルスには当然のことながら対処できない。一日におよそ30万の新しいウイルスが生み出されると言われる今日において、ウイルス対策ソフトだけに頼るセキュリティ対策は合理的とは言えないのだ。
こうした流れを受けてITセキュリティ会社では各社、ウイルス対策ソフトに代わる新たなセキュリティ対策に力を入れている。暗号化やファイアウォール、フィルタリングなどはその代表だ。これらのサービスを組み合わせて利用することで、より堅牢なセキュリティを確保できる。
だが一方で、新たな問題も浮かび上がる。セキュリティソフトの複雑化である。こうした複数のソフトを使いこなすには高度なITセキュリティ知識が必要とされ、また運用に必要な費用や人員などコストもかかる。自前のセキュリティ部隊を置ける大企業ならまだしも、多くの中堅・中小企業はセキュリティ対策を後回しにしているのが現状だろう。
英国公共団体の55%が利用
「シンプル」で席巻する
それでは、迫り来る脅威に対してどのような対策を取ればいいか。ヨーロッパ最大規模のITセキュリティ会社であるソフォスは「Security made simple.」を企業理念に掲げ、誰でも簡単に使えるセキュリティサービスを提案する。同社の纐纈昌嗣社長はこう語る。
「すべての企業がサイバー攻撃の危険にさらされている中、直感的で使いやすいセキュリティソフトの需要が高まっています。ソフォスの製品はすべて専門家なしで使いこなせるように設計されているため、リソースを多く割けない中堅・中小企業でも堅固なセキュリティを実現することができます」