渋谷区でも近年、商店会など地域で取り組むネズミ対策への支援に力を入れている。26年度は、商店会を対象にネズミ防除相談会や実地研修を予定。ゴミの管理状況や侵入口、巣穴などを調査するほか、ふた付きゴミ容器を貸与する。実地研修では必要に応じて殺鼠剤も配置する。
いずれも、殺鼠剤などによる駆除だけでなく、ゴミの出し方の改善や、建物への侵入口を塞ぐといった環境面の対策も行われている。
「駆除をしても、環境が変わらない限り、また出てくるだけなんです。環境を変えるには、地域の人たちが取り組まざるをえない。毎年お金をかけてやみくもに駆除を続けるのではなく、どこかの段階で環境を変えないといけません」
ネズミを見たら「即刻駆除」でいいのか
清川先生の話を聞いてから街を歩いてみると、ネズミの餌になりそうなものや、場所による環境の違いも目に入るようになった。
たとえば新宿駅東口周辺の整備されたエリアは、路面がコンクリートで覆われ、ビルの間の隙間なども表からはほとんど見えない。ゴミも少なく路上はきれいだ。
繁華街で別の区画に行くと、環境は変わった。道端やビルの隙間にゴミや食べ物が落ちていた。
街を歩くと、ゴミの出し方や建物への侵入口など、対策できる部分も見えてくる。ただ、目の前にネズミが出たときにどう対処するかは別の問題だ。
「道端でドブネズミを見かけるだけなら、『不快』という気分以外は、そこまで目くじらを立てなくてもいいのでは」と清川先生。一方で、駆除が必要になる場所もある。
「家や飲食店など建物の中にクマネズミがいる場合は、やはりよくないですね。人間との距離があまりに近すぎます。ノミ・ダニなどによる健康被害や、特殊な場合には鼠咬症も考えられるので、そこは駆除が必要になります」


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