「ドブネズミとクマネズミが遭遇すると、ドブネズミのほうが強いです。性格もドブは強気ですね」と清川先生。一方で警戒心は、クマネズミのほうがより強いという。
両者ともに雑食性で、ドブネズミは肉や脂、クマネズミは果物や野菜などを好む。
築古のアパートに住む筆者の知人は「朝起きたらメロンパンが齧られていた」と話していた。クマネズミの仕業だったのかもしれない。
気になったのは寝ぐらだ。コンクリートで覆われた街では、ドブネズミはどこに巣をつくるのだろうか。
「巣穴は主に地中にあります。 街の道路を見ると、コンクリートの割れ目がありますよね。そこから地面に辿り着いて土を掘って巣をつくったり、植栽の下の土中につくったりしています」
清川先生が見守る巣もある
「よく通るゴミ捨て場付近にも土面があって、そこに巣を作っているようです。遅い時間に歩いたときは、ゴミ捨て場でネズミがワイワイしているので、今日も元気だと思っています」
繁華街でドブネズミが活発に動き出すのは、人が減ってからだ。「終電を過ぎて街に人の姿が少なくなると、路上にネズミがバーッと出てきます」と清川先生。
クマネズミも同様で、飲食店などでは閉店後に天井から下りて餌を食べ、また戻っていくそうだ。
「多くの牧場にもクマネズミがいるのですが、彼らは飼育員さんの出入りする時間をわかっているようで、飼育員さんがいない時間になると、一気に姿を現します」
人間が目にできないネズミの行動が見えてきた。
都市のネズミの“相談”は増加中
東京都では、区市町村や保健所に寄せられたネズミ類の相談件数を毎年集計している。
冒頭で触れた相談の増加は、ここ数年の動きだ。15年度は6849件で、その後は減少傾向にあり、21年度は5954件に。しかし22年度に6399件と増加に転じた。


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