「クマネズミは、壁やパイプを上り下りして垂直に動くことができるので、主に建物の中で暮らしています。一方ドブネズミは垂直に動きたがらない。そのため地面に近い場所を水平に移動しています」
そう教えてくれたのは、東京大学大学院農学生命科学研究科で動物の行動を研究する、“ネズミ博士”こと清川泰志准教授だ。研究対象として、実験動物のラットと、野生のドブネズミを用い、行動観察や実験を重ねてきた。
身近な存在でありながら、野生のネズミそのものを研究する人は少なく、その生態はまだわかっていないことが多々あるという。清川先生はラットの研究に加え、ドブネズミへと対象を広げて、街が抱えるネズミ問題にも目を向けている。
ドブネズミとクマネズミ、遭遇したらどっちが強い?
ドブネズミは地下に巣を作り、地表や排水溝に出没する。一方クマネズミは、住宅や都会のビルの中で身を潜めて暮らしている。
体の大きさはどれくらいか。
清川先生の研究(※1、2)によると、「ドブネズミは大人になると胴長(尾を除いた身体の長さ)が20cm程度になる。栄養状態が良い場所では30cm程度になることもある」とのこと。その大きさに驚くとともに、街中で子猫ぐらいのサイズのネズミを見たことを思い出した。
クマネズミはというと、「大人になると胴長が15cm程度になる。20cmを超えることはまれ」と語る。
個体差はあるが、ドブネズミのほうが大きい。性質も荒っぽいようだ。


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