これに対して、出席者からは「もう少し時間をかけて結論を出せなかったのか」(立憲系の有力議員)との声も出た。だが、「会合はしらけた空気」(中道若手議員)のまま、小川代表の説明を了承したとされる。
わずか9日前の8月31日の議員懇談会で小川代表が涙ながらに「合流断念」を伝えた際には、出席者から拍手が湧き起こった。ところが、9月9日の同懇談会での出席者の受け止めは一変し、「同情の空気は消え去っていた」(同)という。
8月下旬に中道の分裂が確定的となって以降、執行部は「ケンカ別れと見られることは避けたい」として、そのための対応を検討してきた。その中で、政党交付金の扱いなどに関わる党の分割方式については、「分党」など複数案が検討対象となった。だが、小川氏ら党執行部は最終的に、所属国会議員が離党する「分派」を選択した。
「分党」は、中道の政治資金を立憲系、公明系で分けることが可能だが、各地方組織の総支部解散の手続きなどに時間がかかることから断念。「分派」は「清算団体」として存続する中道に資金が残ることになるが、「分党」より手続きにかかる時間は短いため、秋の臨時国会や統一選に向けた体制の立て直しを急ぎたい公明系が、分派を希望したとされる。
中道勢力の再結集に立ちはだかる「高い壁」
中道は今後、立憲系が新党を結成。公明系が秋の臨時国会前に公明党に復党したうえで、衆院では双方の議員による統一会派「中道」を結成する見通しだ。
ただ、立憲系議員の中には、新党に参加しない無所属での活動や、立憲以外の党との連携も含めた別の新党結成を模索する動きがある。2月の衆院選での落選者は、独自に活動する複数のグループに分かれつつあるのが実態だ。
小川代表は新たな中道勢力の結集を掲げて、「中道政治の実現と勢力拡大に向け、最大限協力する」としている。とはいえ、中道と立憲、公明の間では安全保障政策や原発政策をめぐる対立も目立ち始めており、「基本政策の違いが再結集の高い壁」(中道幹部)にもなりかねない。
そもそも、立憲系新党の理念や政策は不透明なまま。だからこそ、小川代表が会見で「立憲出身者と現立憲民主党との距離感や考え方のグラデーション」にあえて言及したとみられる。


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