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フジテレビがマンガ市場に参入する理由。 目指すは「コンビニ」?! FODの謎

  • 制作:東洋経済企画広告制作チーム
 フジテレビの手掛ける配信サービス「FOD」が好調だ。月間の利用者は今年の9月時点でおよそ200万人、売上も黒字化を達成した。通常の動画配信サービスに加え、コミックや電子書籍の取り扱いも充実。オリジナルコンテンツの制作にも意欲的なFOD。その魅力はどのようなところにあるか、オリジナルコンテンツ『でんぱ組.inc 成瀬瑛美がアゲアゲでマンガを紹介する番組』の収録にお邪魔して話を聞いた。
楽屋にて、でんぱ組.incの成瀬さん(写真中央)、フジテレビジョン三木さん(左)、枝根さん(右)


—まずは『でんぱ組.inc 成瀬瑛美がアゲアゲでマンガを紹介する番組』についてご紹介をお願いします。

成瀬 この番組は私、成瀬瑛美とアメリカザリガニの柳原哲也さんがMCとなってマンガの良さを紹介して、視聴者の皆さんに明るく楽しい気持ちになってもらおうという番組です。番組の中ではマンガを電子書籍で読む楽しさについてもお伝えしています。

枝根 毎回ひとつのテーマがあり、そのテーマに沿ってゲストのタレントさんや芸人さんが思い入れのある作品を紹介していきます。動画を使うことでコミックや電子書籍の魅力を伝えたいと思い、今年の5月から番組が始まりました。

三木 番組ではマンガ好きの皆さんが毎回熱くテーマについて語り合っているので、普段はあまりマンガを読まない人でもこの番組を見れば、興味のある作品がきっと見つかると思います。

第15回、第16回のゲストは中川翔子さん 番組サイト

—『でんぱ組.inc 成瀬瑛美がアゲアゲでマンガを紹介する番組』はFODオリジナルコンテンツですが、テレビとの違いは感じますか?

成瀬 ネットの方が気持ち的にも自由で収録中もよく羽目を外しています(笑)。冠番組ということもあって自分らしさが普段以上に出せるので、いつものびのびと楽しくやっています。

枝根 地上波よりも制約が少なくて自由。番組の尺を気にする必要がないので制作者にとっても自由に作ることができる魅力があります。

三木 (ネットコンテンツだと)出演者の方々はテレビ以上に個性を発揮することができるので、ご覧いただく側も、出演者の普段とは違った新たな一面を知ることができるのかなと思います。

成瀬 ファンの方からこの番組をきっかけにマンガが好きになったという声も頂いていて、本当に伝わっているんだなって幸せな気持ちになります。FODならいつでも観たいときにアクセスすることができる、いつも自分の日常に沿ってくれているのが嬉しいですね。

—電子書籍や雑誌も取り扱っているのがFODの大きな特徴です。

三木絵里加
株式会社フジテレビジョン
コンテンツ事業局コンテンツデザイン部
FODコンテンツ調達担当

三木 電子書籍や雑誌を取り扱う一番の理由は、他の動画配信サービスとの差別化です。動画でフジテレビの作品だけを配信していても、それはフジテレビの閉じたサービスになってしまう。どうすればユーザーにご満足いただけるかを考えたとき、FODに入れば動画もコミックも雑誌も楽しめる。これは大きな強みになると考えて、電子書籍や雑誌の取り扱いを始めました。

成瀬瑛美
でんぱ組.inc

成瀬 私は番組で紹介されたマンガを購入することが多いのですが、番組から地続きですぐにそのまま飛べるのが便利です。電子書籍は移動中に読めるのが最高ですね!私はメンバーと一緒に行動することが多いので、彼女たちに紹介するときに電子書籍だととても便利です。

三木 女性だと荷物がとても多くなってしまうので、本も一冊入っているだけで重くておっくうになってしまいます。けれど電子書籍ならスマホやタブレットひとつで楽しむことができるので便利ですよね。

枝根聡樹
株式会社フジテレビジョン
コンテンツ事業局コンテンツデザイン部
FOD開発・マーケティング担当

枝根 FODは動画サービスとしてスタートしたので、動画をきっかけにコミックや電子書籍へ流れるユーザーが多い。現在月9で放送している『5→9~私に恋したお坊さん~』だったり、これから公開される映画『信長協奏曲』や他局で放送しているドラマやアニメをきっかけに原作のマンガを読まれる方も数多くいます。動画を入り口にして、その先にあるコミックや書籍にも触れてもらう。そのような理由で、FODでは映像化された原作を軸にサービス展開しています。

三木 またFODでは、初の試みとしてオリジナルアニメ『オシリスの天秤』を配信しています。こちらの作品はFODで地上波に先行して配信し、さらにはコミカライズまでしてしまいました。現在、絶賛連載中です。

オリジナルアニメ(左)から生まれたコミック版(右)。出版社は「フジテレビ」!

成瀬 アニメファンとしてはオリジナルを作ろうという心意気に惚れますねー!そういう挑戦的な試みをしているのには勢いを感じる。すごく興味を湧かせる作品だと思います。

枝根 『オシリスの天秤』は、主人公の声をアニメ『進撃の巨人』のエレン・イェーガー役でおなじみの梶裕貴さんが務めているなど、豪華な声優陣が揃っているのもアニメファンの方々に注目していただきたいです。

—それでは改めてFODについてご紹介をお願いします。

枝根 FODは、最初は動画配信サービスとして開始しました。その後、オンデマンド配信サービス以外にも「フジテレビNEXT smart」や「ホウドウキョク24」といったライブ配信を行うチャンネルを立ち上げて、今では電子書籍(コミック・小説、雑誌)も取り扱う「総合エンタメサービス」としてサービスを拡充させています。

三木 私は地上波で放送されたドラマとバラエティのコンテンツ調達を担当しているのですが、FODでは、放送を見逃した方でも「+7(プラスセブン)」から7日間無料で番組を視聴することができます。基本的には放送直後から配信を行っているので、FODをきっかけに次の話も観たいと思っていただけるように、また元々は月9のファンだったけど水10も面白そう、というように視聴促進ができればいいなと思います。

枝根 また、女性から男性、若年層からご年配まで分け隔てなく楽しめるラインナップを揃えているのもFODの大きな特徴です。例えば動画では『ウォーキング・デッド』や『鬼平犯科帳』から、お子さんに人気の『チャギントン』もFODでご覧いただくことができます。

三木 成瀬さんの出演している『TOKYO IDOL TV』も配信しているんですよ。

成瀬 アイドル番組が入っているのはすごく嬉しい!ファンの方々の中には(放送が深夜なので)寝ちゃって見逃したという方も多いので、いつでもどこでも見ることができるのはきっとみんなも嬉しいはず。そうした方々にどんどんアピールしていきたいです!


—最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

成瀬 FODはアニメも充実しているし、私の出演している『でんぱ組.inc 成瀬瑛美がアゲアゲでマンガを紹介する番組』のようなオリジナル番組もあります。観た方が楽しくて幸せな気持ちになれるコンテンツがたくさんあるので、ぜひ楽しんでいただければと思います。

三木 テレビ局で働く者としては、まず(地上波)放送を観て欲しいという気持ちもありますが、それ以上にFODは魅力が詰まっていると思います。忙しいビジネスマンの方でも電車の中や休憩中など短時間でも楽しむことができるので、ぜひ一度FODにアクセスして頂ければと思います。

枝根 私達は、FODを“コンビニ”のようなサービスに育てたいと考えています。コミックを立ち読みできて、雑誌は読み放題。動画も見逃した番組を1話から見ることができる。FODをきっかけにして弊社で配信しているコンテンツに興味を持っていただいて、それがテレビや映画といった世界にまでつながればいいなと思います。