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伊藤忠商事が電通総研の株式を最大38.22%取得した上で非公開化…電通グループとの親子上場解消へ

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(撮影:今井康一)

伊藤忠商事は31日、電通総研への株式公開買い付け(TOB)を実施することを決定したと発表した。電通総研の株式を最大38.22%取得した上で非公開化する。これにより電通グループとの親子上場は解消される見通し。

発表資料によると、伊藤忠が80%、同社子会社アイエフピーが20%を出資する合同会社を通じて実施する。TOB価格は1株2880円で買収額は最大で2152億円になる。61.78%を保有する電通GはTOBには応募せず、非公開化後に協力して事業運営にあたる。

各国の競争法に基づく手続きをクリアした上で11月上旬をめどにTOBを始め、12月上旬ごろの成立を見込んでいる。

電通総研はシステムインテグレーションや、コンサルティングなどを提供する。今後のAI化を見据えてシステム販売・構築などITサービスをてがける伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)と業務提携し、両社の強みを組み合わせる。

具体的には、ITシステムの保守や運用が主力であるCTCに対し、電通総研はデジタル戦略などITコンサルティング業務に強みがあり、双方が補完しあいながら顧客基盤を拡げていく狙いだ。今回の枠組み全体でROI(投資利益率)8%以上を目指すとしている。

リテールメディアで協力

電通総研への出資に合わせ、小売店の店頭などで顧客データを活用して広告などを配信するリテールメディアでの協力も明らかにした。ファミリーマートのサイネージを活用したデジタル広告に取り組む伊藤忠グループのゲート・ワンやデータ・ワンが電通と業務提携する。膨大なデータをもとに消費動向を分析し、効果的なターゲット広告の配信を目指す。

伊藤忠の細見研介常務執行役員は同日の会見で、「リテールメディアには大きな成長の可能性を感じているが、まだまだ広告業界に対する知見が浅い。電通の経験と展開力を先生として学び、商売を続けたい」と述べた。電通グループの綿引義昌副社長も、多くの企業と連携することで「リテールメディア市場全体を広げていきたい」と語った。

電通総研の株価は31日の取引で反落。一時前週末比1.9%安の2852円まで値を下げ、約1カ月ぶりの日中下落率となった。終値は2853円だった。

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著者:吉田昂

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