「匂わせ」の意味を決めているのは誰か
冒頭に挙げた、前日の誕生日投稿への反応を思い出したい。「もう匂わせちゃって」。この言葉には、本来なら含まれているはずの棘がない。同じ3文字が、ある場面では告発の道具になり、別の場面では照れ隠しのような意味合いになる。
つまり、言葉の意味を決めているのは発信者ではない。それを口にする側が、その人物をどう評価しているかだ。「匂わせ」という指摘は、投稿の内容を論じているようでいて、実際には投稿者への評価をすでに済ませたうえでなされている。
りくりゅうの2人は、その評価を7年かけてリンクの上で積み上げた。金メダルも、引退も、その延長にあった婚約も、すべて同じ物語の続きとして差し出せた。だから「私はあなたたちとは違う」と、ほのめかす必要がそもそもなかったのである。


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