なお、「JR東日本にはチーム運営のノウハウがない」という理由から、太田治ゼネラルマネージャー(GM)以下、グリーンロケッツ時代の主要スタッフ10人もやはり出向という形で新チームに合流した。瀧澤氏もGM補佐に就任し、チームを支える。
12月から始まる新シーズンの目標はD1との入れ替え戦(D1の下位2チームとD2の上位2チーム間で行われる)に勝利してD1に昇格することだ。その後は、D1上位チームとも互角に戦い、「さらに上(の順位)を目指したい」という。
「鉄道ダービー」に期待
とはいえ、南アフリカやニュージーランドなどのラグビー強豪国からやってきた各国代表レベルの選手たちがひしめくD1において、社員選手を前面に押し出して勝ち続けるのは至難の業だ。互角以上に戦うためには思い切った補強も必要だ。池田代表は喜㔟社長から「シンボリックな選手を」という話があったと明かし、実際に8月21日には日本代表の実績を持つサム・グリーン選手をはじめ、フィジー代表、サモア代表歴のある選手など5人の選手を獲得したと発表した。補強に関して抜かりはない。
一方で、池田代表は「勝つためのチーム作りだけではなく、日本のラグビー界に貢献するために、若い世代の良い選手をピックアップして気長に育てていきたい。各学校や地域を回りながら将来に向けてチームの足腰を強くして、地に足がついたチーム運営を目指す」とも語っている。要するにチームの補強と若手選手の育成を同時に進める「ハイブリッド戦略」である。
同じD2には花園近鉄ライナーズというチームがある。関西私鉄の雄、近畿日本鉄道を中核とする近鉄グループホールディングスのラグビーチームだ。南アフリカ代表のスタンドオフ、マニー・リボック選手をはじめとしたスーパースターをそろえつつ、社員選手も多いチームだ。D1ではリコーブラックラムズ東京と横浜キヤノンイーグルスの対戦が、リコーとキヤノンの関係から「複写機ダービー」と呼ばれ、毎回観客を巻き込んだ熱戦が繰り広げられる。新シーズンにおける「鉄道ダービー」が今から楽しみだ。

