現在、仮交際をしているまさかず(40歳、仮名)も、酒を一滴も飲まない。夕食はカツ丼や牛丼など、手軽な丼物を食べれば十分に満足するタイプだった。そんなある日、きみえから相談があった。
「まさかずさんとはとても話が合いますし、仕事に前向きな姿勢は尊敬できます。でも、私は食の好みが合う人と結婚したいんです」
そこで、筆者は尋ねた。
「結婚したら、毎日外食をするわけではありませんよね。それに、まさかずさんはお酒を飲むきみえさんを嫌がっているのですか?」
「いいえ。『僕は体質的に飲めないけれど、お酒を飲む女性は嫌いではない。むしろ、飲める人がうらやましい』と言っています」
それなら、解決策はあるのではないか。
「外食をするときはきみえさんがおいしいと思う店へ、まさかずさんを連れていって、彼はその店で食べたい料理を注文する。きみえさんは、自分が食べたい料理とそれに合うお酒を注文する。それでよいのではないでしょうか」
婚活をしている人から、「食の好みが合う人がいい」「映画を見たときに笑う場面が同じ人がいい」という希望を聞くことがある。確かに、好みや感覚が似ていれば最初から心地よく過ごせるだろう。
しかし、それは結婚相手を選ぶうえで、絶対に譲れないほどの大切な条件なのだろうか。
結婚とは「違いを受け入れる」こと
相手の好きなものを、“我慢”して好きになる必要はない。自分には理解できなくてもそれを否定せず、相手が楽しむ自由を認める。それが“許容”なのではないだろうか。
結婚とは、自分とすべてが合う相手を探すことではない。
合わない部分があっても、それ以上に一緒にいて楽しいし、人として尊敬できるところがあるから、人生を共にしたいと思える。“我慢”はいつか不満に変わるが、相手の違いをその人らしさとして受け入れ“許容”すれば、信頼が育つ。
結婚生活で大切なのは、相手を許容し、1人の人間としてリスペクトし続けることではないだろうか。


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